塗り薬の「軟膏・クリーム・ローション」どう違う?薬剤師が教える正しい使い分け

薬の服用・使用方法について

こんにちは!中年薬剤師です。

皮膚科などで塗り薬(外用薬)をもらったとき、同じような薬なのに「軟膏」「クリーム」「ローション」と、いくつかのタイプに分かれているのを見たことはありませんか?

「どれも同じように塗ればいいんじゃないの?」

「実は、どこにどう塗ればいいのかよく分かっていない…」

実は、これらはお薬を混ぜ込んでいる「ベースの素材(基剤)」が全く違います。それぞれの特徴を知ることで、お薬の効果をより高めることができるんです。

今回は、意外と知らない「塗り薬のタイプ別の違い」と、実は一番大切な「正しい塗る量(FTU)」について、分かりやすく解説します!


🧴 1. 「軟膏・クリーム・ローション」の違いと使い分け

塗り薬は、お薬の「有効成分」を、体に塗りやすくするための「油」や「水」に混ぜて作られています。このベースの違いによって3つのタイプに分かれます。

タイプ特徴メリット・デメリットおすすめの部位・状態
軟膏(なんこう)油(ワセリンなど)がベース 刺激が少なく、ジュクジュクした傷口にも塗れる。
× ベタつきが強く、水で洗い流しにくい。
カサカサ乾燥した場所、ジュクジュクした傷口など万能。
クリーム水と油を混ぜ合わせたもの(乳液のよう) ベタつかず、伸びが良い。白く残りにくい。
× 傷口やジュクジュクした場所に塗ると、しみる(刺激がある)。
ジュクジュクしていない場所、手足や顔など。
ローション水(液体)がベース さらっとしていて、広範囲に塗りやすい。
× クリーム同様、傷口にはしみる。
頭皮(毛が生えている場所)、背中などの広範囲。

💡 薬剤師のワンポイント

同じ成分のお薬でも、「ジュクジュクしているから軟膏にしよう」「頭皮だからベタつかないローションにしよう」と、医師や私たちは皮膚の状態や場所に合わせて厳密に使い分けています。


☝️ 2. 知らないと損する!正しい塗り薬の量「FTU」とは?

塗り薬を使うとき、多くの人が「薄く伸ばして、ケチケチ塗って」しまいがちです。しかし、お薬は少なすぎると全く効果が出ません。

そこで世界的な基準になっているのが「FTU(フィンガーチップユニット)」という測り方です。

注目!!📌 1FTU(ワン・エフ・ティー・ユー)の目安

  • チューブのお薬の場合: 大人の人差し指の先から、最初の関節までニュッと出した量(約0.5g)
  • ローション(液体)の場合: 1円玉くらいの大きさに広げた量(約0.5g)

🗺️ 1FTUでどれくらいの広さに塗れる?

この「1FTU(0.5g)」で、「大人の手のひら2枚分」の面積に塗ることができます。

【塗る量の覚え方】

「人差し指の第1関節分 = 手のひら2枚分」

もし、片腕全体(手のひら数枚分)に塗るなら、3〜4FTUの量が必要になります。「ちょっとベタつくな」「ティッシュが皮膚にピタッと張り付くくらい」が、実は皮膚をしっかり守り、お薬を効かせるための正しい量なのです。


※FTUはあくまで目安です。症状・年齢・部位により適切量は異なります。詳しくは医師・薬剤師にご相談ください。

⚠️ 3. 塗り薬を塗るときの正しい手順

  1. まず手をきれいに洗う(調剤室でも基本中の基本です!)
  2. お薬を皮膚の上に「点、点、点」と優しく置く
  3. 手のひらを使って、すり込まずに「優しく乗せるように」伸ばす※ゴシゴシすり込むと、皮膚を傷つけて炎症が悪化したり、刺激で痒みが増したりするのでNGです。
  • 大きな容器から取り出す際は清潔なヘラなどで取り出すといいです。


💡 【おまけ】現役の薬剤師が愛用するハンドクリーム

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ここまで塗り薬の量についてお話ししてきましたが、実は私たち薬剤師も、毎日ものすごい「手荒れ」と戦っています。

毎日大量の紙(お薬の説明書や薬袋)を触り、段ボールを開け、そのたびにアルコール消毒を繰り返すため、油断すると一瞬で手がガサガサになってしまうんです……。

そんな私が調剤室でも愛用している、「ガッツリ潤うのに、塗った直後でもベタつかずに仕事ができる(超重要!)」、そして患者様やお薬に匂いが移らない「無香料」の最強ハンドクリームを紹介します。

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結びの文章

「軟膏はベタつくから嫌い」と避ける方もいますが、傷口を守るためにはそのベタつき(油分)が必要不可欠だったりします。それぞれのタイプの特徴を知って、正しい量を優しく塗る。これが皮膚トラブルを早く治す一番の近道です。

「手元にあるこの塗り薬、どこに塗ればいいんだっけ?」「ステロイドの塗り薬、どれくらい塗るのが安全?」など、個別の疑問があれば、いつでも薬局の薬剤師、またはココナラの相談窓口までお気軽にメッセージをくださいね。

■ 主な情報元・参考文献

  • ※この記事は、下記サイトを参考に、現役薬剤師の知見に基づいて作成しています。

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